カードローンの延滞とは?返済遅れや滞納の悪影響と対処法を解説

カードローンやキャッシングの利用にあたり気になってしまうのが、延滞(滞納)についてですよね。
カードローンの返済ができないとどうなってしまうのだろう、
催促の電話が自宅や勤務先に来て、家族や上司、同僚にキャッシングについて知られてしまったら…と不安に思われる方も多いかもしれません。
こちらの記事では、延滞はどのような意味なのか、ローンの支払いを滞納してしまったときのデメリットとその対処法についてお伝えしていきます。

カードローンの延滞とは?返済遅れや滞納の悪影響と対処法を解説

カードローンの延滞とは何ですか?

カードローンの返済日より支払いが遅れてしまうことです。

カードローンを契約した際には、「毎月○日にいくら返済する」というように、毎月の支払いを行う返済日返済金額が設定されます。
カードローンの延滞(滞納)とは、この返済期日に支払いが間に合わず、返済が遅れてしまっている状況のことを言います。
例えば返済が銀行引落の場合であれば口座残高が不足して引き落としが出来なかったとき、
振込みの場合であれば、返済日までに振込みができなかったときに延滞となります。

カードローンの滞納(返済の遅れ)するとどんなことが起きますか?

ローン会社より支払い遅延分の督促(支払いの催促)が行われます。

カードローンの返済が遅れた場合には、まず初めは電話連絡やSMS、手紙にて入金の確認連絡が入ります。
誰しもうっかり忘れることはありますから、ここでローン会社と入金の約束ができれば大きな問題はありません。
しかし、何度もローン会社からの連絡を無視してしまうと督促の電話が来たり、督促状が自宅に届くようになります。
この督促というのは、契約者に入金をしてもらうために催促の連絡をすることを言います。
また、ローン会社と契約者が全く連絡が取れない状況になった場合には、自宅だけではなく勤務先に連絡が来ることもあります。
もちろん、契約者本人が希望をしていないのに、真っ先に勤務先へ電話を架けて来るということではありません。
貸金業法第21条では、自宅や契約者が希望する携帯電話で連絡が取れない場合に限り、勤務先へ連絡をしても良いとされているからです。
しかし、自宅や携帯電話にカード会社から何度も来ている連絡を無視してしまった場合には勤務先への督促も起こり得ます。
督促と言うと自宅訪問のイメージがある方もいらっしゃると思いますが、今はほとんど行われていません。
どのような形であっても、督促の際にはカードローンのことや延滞についての話であるということは第三者には伏せられますが、何度も自宅や勤務先に連絡がいくと家族や職場の人に怪しまれる可能性が出てきてしまいます。

延滞をしてしまった場合のデメリットを教えて下さい。

カードローンの延滞には以下の6つのデメリットがあります。

  1. ①遅延損害金が発生する

    カードローンでは契約ときに貸付利率と共に遅延損害金利率が設定されます。
    この遅延損害金利率とは、返済日に返済できなかった場合に損害賠償として支払わなくてはならない利息の割合のことです。
    消費者金融などが順守する貸金業法においては賠償額の予定がある場合にはあらかじめ定めることになっており、その場合契約書やご利用明細書に記載されます。
    例えば、通常の貸付利率(年率)が18%であっても返済が遅れた場合には20%になるといったように、延滞が発生することで支払わなくてはならない利率が増えてしまいます。
    その分、元金の減りが少なくなりますので、注意しましょう。
  2. ②延滞中は返済するまでカードローンを利用できない

    カードローンの魅力の一つとして、完済しなくてもご利用限度額内で何度も利用できるという点があります。
    しかし、返済を滞納してしまうと、最短で延滞初日から利用停止処置がとられ、可能枠にゆとりがあっても追加での借入れが出来なくなります。
    また、延滞期間が長くなってしまった場合や、数日の延滞でも頻繁に繰り返される場合には、ご利用限度額を下げて利用できる枠を減らす処置が行われる可能性もあります。
    引き落としや振込みを忘れてしまって利用停止などになることが無いよう、事前準備はしっかりと行いましょう。
  3. ③信用情報に傷が付く

    カードローンやキャッシング、クレジットカードの利用履歴は、信用情報として信用情報機関に登録されています。
    そのため、カードローンを延滞した場合においても、その延滞日数が記録として残ってしまうことになります。
    例えば貸金業法に定められた指定信用情報機関のうちの一つであるJICC(日本信用情報機構)では、直近12回分の入金状況が保存され、延滞日数が記録されています。
    加えて、「入金予定日から3ヶ月以上何ら入金がない場合」や「約定返済日より61日以上または3ヶ月以上延滞している場合」においては、信用情報に異動情報という事故情報が載り、俗にブラックといわれる状態になります。
    借入れの申込みについて金融機関やローン会社が審査を行う際には、この信用情報を参考にします。
    前述の事故情報が載っている場合や、数日であっても頻繁に遅れているような方に関しては、ローン会社は融資を敬遠してしまうでしょう。
    融資をした後に延滞になってしまうのではないか…というマイナスの印象を持ってしまうからです。
    また、キャッシングだけでなく、住宅ローンを組む際や携帯電話を分割払いにする際などにも影響が出てきてしまう場合もあります。
    意外に思われるかもしれませんが、この場合も契約者が毎月しっかりと支払いが出来るのかを確認しています。
    そのため、信用情報に傷が付いてる方に関しては、分割払いができなかったり、高い利率でしかローンを組めなかったりしてしまうことがあるのです。
    このように、延滞してしまうとカードローンだけでなくクレジットカードや住宅ローン、携帯電話の分割払いなど、生活に密着したところでも影響が出る恐れがあります。

    さらに詳しく知りたい方はこちら

  4. ④一括返済を求められることもある

    クレジットカードやローンなどの返済において、契約者には、定められた返済日まで返済しなくて良いという「期限の利益」が認められます。
    これによって、期限が来るまでは急な返済を求められることはありません。
    分割払いが可能になるのも、定められた金額を支払う返済日を期限として設定することで、期限の利益が認められるからです。
    例えば、カードローンで50万円を借入れた場合、毎月5日に14,000円の分割払いと定められていたのであれば、返済日の5日を過ぎるまでローン会社は支払いの催促をすることはできませんし、突然50万円の一括払いを求めることもできません。
    しかし、カードローンなどのキャッシングを滞納してしまうと、その期限の利益を失うことになります。(期限の利益の喪失)期限の利益を喪失してしまうと、契約者はローン会社に借入れ金額の一括返済を求められる可能性があります。
    カードローンの返済が遅れたことで、突然残高を一括返済を求められてしまい、生活が苦しくなる…そのようなことが無いように注意が必要です。
    延滞の他にも、破産手続開始や民事再生手続開始の申立があったときや、契約者が住所変更などの届出を忘れてしまい、ローン会社に所在がわからなくなってしまったときも期限の利益の喪失に当てはまる場合があります。
    これらはカードローンの規約や契約書に記載されていますので、契約前に確認しておくことが肝心です。
  5. ⑤債権回収業者(サービサー)に債権が委託もしくは譲渡される

    カードローンなどキャッシングの延滞をあまりにも放置すると、ローン会社が債権回収業者(サービサー)に督促をお願いしたり、支払いのない債権(お金を受け取る権利)を売却したりする可能性があります。
    この債権回収業者(サービサー)とは、ローン会社の代わりに債権回収を専門で行う業者のことを言います。
    債権回収専門と言うと、ドラマや映画などで見る「取り立て屋」のようなものをイメージする方もいるかもしれませんが、債権回収業者は債権管理回収業に関する特別措置法に基づいて法務大臣に認められた業者です。
    そのため、暴力団など反社会的勢力との関係は絶たれています。
    しかし、この債権回収業者(サービサー)に委託されるということは、ローンの返済がかなり遅れ、ローン会社の督促では貸したお金の返済見込みが少ないと判断されたと言っても過言ではありません。
    そして、そういった債権を専門で督促を行う債権回収業者(サービサー)の督促は、ローン会社とは回収方法も変わってきます。
    例えば、先ほどあまり行われないとお伝えした自宅訪問での督促も行われる可能性もあるので、家族に内緒という方は不安要素が増えてしまうかもしれません。
  6. ⑥給与差し押さえなどの強制執行となることもある

    カードローンの支払いがかなり遅れ、ローン会社からの連絡も無視してしまっている場合、裁判所に訴えられて強制執行となる可能性があります。
    強制執行は法的な手段ですので強制力があり、その一つとして挙げられるのが給与差し押さえです。
    給与差し押さえになった場合には、契約者の給料から返済額が天引きとなりローン会社に支払われます。
    このとき、契約者の生活を守るために、差押え額は原則として手取り額のうち1/4まで(月額の手取り額が月額44万円を超える場合は、33万円を引いた金額まで)となります。
    裁判所でローン会社の申し立てが受理されると、契約者と契約者の勤務先に「債権差押命令正本」が届きます。
    つまり、これによって契約者がカードローンを滞納していることが勤務先に知られてしまう上に、迷惑をかけてしまう可能性があるということです。
    これによって勤務先を解雇になるということはありませんが、契約者に対する仕事仲間の印象に影響が出てくるかもしれません。
    また、給与の他にも口座が差し押さえられる場合もあります。生活に余裕のない中で強制的に口座残高が差し引かれてしまうと、余計に苦しい状況に陥ってしまうことは想像に難くありません。

カードローンの返済ができないときはどうしたらいいですか?

まずはローン会社に電話で相談しましょう!

  1. ①延滞しそうなときにはローン会社に相談する

    前述のように、カードローンを滞納することには様々なデメリットがあります。しかし、どうしても返済日までに都合がつかないということもあるかもしれません。そのときは必ずローン会社へ連絡をしましょう。
    延滞することは良くありませんが、事情を話していつ頃返済の目途が立ちそうなのか相談をすれば待ってもらえることがほとんどです。
    返済の目途が立たない場合でも、状況に応じて返せる分だけでの入金を認められる場合があります。
    また、前もってローンの返済が遅延することを相談しておくことで、返済日後に督促の電話や督促状が来なくなったり、会社によっては返済コース変更ができたりすることもあります。
    「延滞したら責められるのではないか」「怖くて電話をかけにくい…」という心配もあると思います。
    ただ、ローン会社としても契約者の状況が把握できないことが一番の不安材料なのです。
    契約者から連絡がないと、信用して貸したお金がこのまま返ってこないのではないか、支払うつもりがないのではないか…と考えてしまいます。
    そのため、契約者のローンの支払いがどういった理由で遅れてしまったのか事情を知り、一緒に状況を改善したいと思っているのです。
    相談をして、そのときの約束を守ったときには、信頼できる方だと良い印象を持ってもらえることもあるでしょう。
    事態の悪化を防ぐために、少しでも早く相談を行うことが大切です。
  2. ②どうしてもカードローンの返済ができないときには債務整理という手段もある

    債務が増えてしまい、どうにも家計が回らない場合には、弁護士や司法書士に相談し債務整理を行うという手段もあります。
    債務整理とは、任意整理や個人再生(民事再生)、自己破産といった借金問題を解決する方法です。
    例えば任意整理の場合であれば、弁護士がローン会社と交渉をすることによって、利息免除や返済額減額ができる可能性があります。
    もし相談するお金が苦しいという場合には、手間はかかりますが直接裁判所で特定調停を行うことも可能ですし、法テラスや市役所の相談窓口にて無料相談を受けられる場合もあります。
    もし生活が苦しくなって、自分ではどうにもできないと思ったときには相談してみるのも良いでしょう。
    ここで注意が必要なのですが、法的手続きを取ると個人信用情報に参考情報として事故情報の記録が残ります。
    つまり、延滞と同様に信用情報に傷がついてしまうということです。デメリットも考慮に入れた上で検討しましょう。

カードローンの支払い、返済を遅れないために気を付けるべきポイントは何ですか?

カードローンの延滞を防ぐためには、返済計画を立て、うっかり延滞を防ぎましょう。

  1. ①自分の債務残高を把握して、しっかりとした返済計画を立てる

    カードローンの魅力はいつでも手軽に繰り返し利用できるのが魅力ですよね。その手軽さゆえにご利用限度額いっぱいまで使ってしまうこともあります。
    しかし、返済計画がないまま枠ができる度に利用していれば、気が付いた頃には債務が想像以上に膨らんでいて、返しているのに債務が減っていかない、といった状況に陥ってしまいます。そうならないためにはご自身の債務残高を確認することが大切です。
    お金を使うときに全てカードローン頼りになってしまうのは良い状況とは言えません。無駄な支出を見直し、必要最低限の利用に抑えましょう。
    また、カードローンにおいては利用した金額に応じて返済額が設定されることも多いので、利用したことで毎月の返済額が増え、捻出が難しくなることも起こりえます。
    毎月の収入と支出のバランスを考えることも重要なポイントです。必ずご自身の収入と照らし合わせ、返済計画を立ててから利用するようにしましょう。
  2. ②返済日が近づいたら必ず準備ができているか確認する

    ローンの延滞に気を付けていても、ついやってしまうのが「引き落とし口座に残高があったと思っていたら別の支払いで不足していた…!」「返済日を別の日だと勘違いしていた…」といううっかり延滞ですよね。
    前述したように、延滞をすると遅延損害金やカードローンの利用などのデメリットが発生しますので、うっかりローンの支払いが遅延してしまうということは防ぎたいところです。そのためにも返済日が近づいたら、口座残高の確認を行うことが大切です。
    ローン会社によっては事前通知サービスがある所もありますので、契約した会社にそういったサービスがあれば積極的に活用するのも良いでしょう。
    また、返済日や返済方法、引き落とし口座が選べる場合には、給料日など必ず収入がある日やそのすぐ後に給料口座から引き落としされるように設定するのもお勧めです。
    もし転職や引っ越しなどで環境が変わってしまう場合には、途中で設定を変更することが出来る場合も多くあります。
    参考としてベルーナノーティスの場合を例に挙げると、返済方法は「銀行引落」「郵便引落」「銀行振込」から選べ、
    返済方法が銀行振込であれば、返済日を5日と27日から選ぶことができるようになっています。
    また、返済方法や返済日は契約途中でも変更ができます。
    ご自身の状況に合わせて返済しやすい環境をつくりましょう。

まとめ

今回はカードローンの延滞(滞納)とはどのようなことなのか、延滞の意味やリスクをご説明しましたが、いかがでしたか?
カードローンは手軽で便利なものですが、延滞をしてしまうと遅延損害金が発生したり、信用情報に傷がつき別のローンも利用できなくなったり、多くのデメリットがあります。
「ご利用は計画的に」といった言葉の通り、ご自身の残高や収支をもとに返済計画を立てることが重要なポイントです。
しかし、ローンの返済が遅れてしまった場合でも、ローン会社に連絡をすれば状況を確認した上で相談にのってもらうことも可能です。
返済について困ったとき、不安なときにはいつでもカードローン会社に相談しましょう。

監修:野間 正司

賃金業務取扱主任者3級FP技能士

カードローン、キャッシング、消費者金融の貸金業に従事して18年目。顧客応対、審査業務は10年以上の経験があり、多いときには月間約2,000件以上の最終与信決裁に携わり、顧客の様々な資金ニーズや生活を目の当たりにしてきた。顧客の返済に関するカウンセリング業務や法的手続きの相談業務、苦情相談窓口業務、コンプライアンス担当まで貸金業に関わる幅広い経験を持つ。2児のパパ。趣味はロードバイク、波乗り、トレッキング。